資産である債権とは『将来受け取ることのできる利益』のことですが、資金調達源泉の一つ『負債』は『将来支払わなければならない債務』のことを意味します。
正の財産価値を持つ資産に対して、負債はその名前の通り、負の財産価値を持つものですが、負債で資金を集めるのは、利益のもとになる商品の仕入れや土地建物への投資を行うためです。
そのため、負債があるからといってビジネスがうまくいっていないという事は意味しないし、負債の支払い以上の利益を毎月上げていれば経営成績はよくなってきます。また、ある程度、事業規模が大きくなってくると、事業を展開する資金が莫大になってくるため、負債が全くない企業はまずありません。
負債の分類項目には、主に以下のようなものがあります。
負債の分類
1.支払手形……購入した商品などの代金を支払うために、振り出した手形の金額です。将来、決済用の当座預金通帳からその金額が引き落とされます。
2.買掛金……債権の売掛金に対して、債務の買掛金があります。将来、支払うことを約束している『未払いの購入代金』のことです。
3.借入金……金融機関などから借り入れていて、支払い期日に返済しなければならない債務です。
4.預り金……従業員の給与から源泉徴収(天引き)して預っている所得税や社会保険料などのことです。翌月にこの預り金は、国や官庁、地方公共団体など然るべき場所に納付しなければなりません。
5.未払い金……商品の仕入れ以外のものを購入して、まだ支払いが終わっていないものの金額です。
負債に対する資本とは、返済しなくて良いお金のことで、『出資金』と『当期純利益』のことです。法人(株式会社・有限会社・合名会社・合資会社)などの場合には、株主や出資者が出した『返済の義務のない出資金』のことを意味します。個人事業者の場合には、自分自身の売上金で用意した『返済の義務のない元入れ』のことです。
『資本』は、企業が所有している財産価値である『資産』から、将来、支払わなければならない債務である『負債』を引いたもので表されます。負債のほうが資産よりも大きければ、資本はマイナスになってしまいますが、資産のほうが大きければ資本はプラスになります。資本は、その企業がもっている純粋な財産ということになり、『正味の財産額』として定義することが出来ます。
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テーマ : マネー・貯金
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