SONYが金融・保険部門を中心として営業利益と売上高を大幅に回復!プレステ3と液晶テレビ「BRAVIA」,Blue-ray Discへ期待!
かつてAVを主軸とした電機製品の覇者だったSONYの営業利益は、ここ数年大幅に落ち込んでいましたが、株式市場の好況を受けて06年3月期の連結決算で営業利益を67.9%も伸ばしてきたようです。SONY自身は自社の営業利益を、1,000億円と予想していたそうですから、殆ど2倍に近い利益をたたき出したことになります。
しかし、この営業利益の大半は、SONYの基幹産業である電機部門が出したものではなく、ソニー生命などの保険・金融部門が出したもので、SONYが本業である電機機器のPCやテレビ、デジカメ、DVDなどで大きなシェアを取り戻すには至っていないようです。ソニーの保険金融部門といえば、最近のテレビCMで『ソニー損保』のCMはやたらと目に付きますから、かなり広告費をかけてるんでしょうね。明るく微笑む女性タレントのイメージが強いのですが、この女性タレントの笑顔の表情に好感を持つか否かだけが決め手のCMのような……男性は意外にこういうCMに流されやすそうではありますが(苦笑)
電化製品のCMでは、デジカメのサイバーショットのCMとか新型液晶テレビのブラビアのCMとかは思い出すことが出来ますが、それ以外にインパクトのある商品は余り思い浮かばない感じですね。
PCのVAIOはそれなりに存在感があって、デザイン面やデバイス(特にSONY製の周辺機器)との連携の利便性などは評価できると思いますが、スペックと価格の比較では必ずしもSONYのVAIOが他社のPCよりも優れているわけではなく、PC分野で圧倒的なシェアを取るのは難しそうです。
日本経済の景気が良くなったと言われる理由の大部分は、実際に商品やサービスの売上が上がっているという理由よりも株式や債券の評価額が上がっているという理由が多いようですが、SONYの金融部門も株式市場の好景気を受けて、前期比3.4倍の1883億円の営業利益を上げています。
ソニー:営業利益67.9%増、予想の2倍 売上高も増収ソニーが27日発表した06年3月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前期比67.9%増の1913億円となり、同社事前予想(1000億円)のほぼ2倍と大幅に伸びた。売上高も同4.4%増の7兆4754億円と2期ぶりの増収。ただ中核の電機部門は3期連続の営業赤字で、昨年投入した液晶テレビ「ブラビア」の効果で何とか赤字拡大を食い止めた。金融や映画部門頼みの体質は相変わらずで、「ソニー復活」は、まだ道半ばといえそうだ。
営業利益の回復の主役は金融部門。ソニー生命が資産運用で保有する株や転換社債が、株式市場の活況を背景に多額の評価益を計上。前期比3.4倍の1883億円の営業利益を稼ぎ出した。