高画質DVDのBlu-rayでもDVD販売数は伸びず!ケータイサイトのフィルタリング審査には、原則として「国」は介入せず!
高画質DVDのBlu-rayでもDVD販売数は伸びず!
高画質な次世代DVDの規格争い(フォーマット競争)で、SONY陣営のBlu-rayが東芝陣営のHD DVDに勝利して、3月の次世代DVD市場におけるシェアをBlu-rayが81%にまで伸ばしてきました。しかし、DVDそのものの販売枚数は二年前くらいの時期をピークにして落ち込んでおり、次世代型DVDのBlu-rayの登場によっても、その落ち込みを完全に回復させるのは難しい状況のようです。Citigroupのアナリスト、ジェイソン・バジネット氏の調査では、劇場公開映画の世界のDVD卸販売額は2006年には250億ドル、2007年は231億ドルと減っており、今年は更に214億ドルへと減少すると予測されており、セル用の映画DVD市場は厳しい状況が続いています。
Blu-rayブームもDVDの落ち込みは補えずBernstein Researchのアナリスト、マイケル・ネイサンソン氏もこの数字を引き合いに、フォーマット戦争が終わった後も、Blu-rayディスクはほどほどの関心しか持たれていないと結論付けた。2007年末の時点で米国の家庭には少なくとも350万台のBlu-rayプレーヤーがあった。各世帯が購入したBlu-rayタイトルは平均3 枚。ネイサンソン氏によると、DVDプレーヤーが今のBlu-rayプレーヤーと同様の普及段階にあったときには1世帯当たり30枚ものDVDを購入していた。
米国人はビデオからDVDへの切り替えで十分満足しており、さらにBlu-rayに切り替える価値があると思っていないことを考えれば、この差は予想できなかったわけではない。
なぜ、次世代型DVDの売上がいまいち伸びないのかの理由は、上で引用した部分にあるように「Blu-rayディスクにしかない付加価値」がほとんど見えず、「今までのDVD」でも消費者は特別な不満をほとんど持っていないからです。消費者の関心は、高画質であるか否かにはそれほど向かっておらず、「次世代DVDと従来型DVDの違い」に高いお金を出す価値が見出せないというのが正直なところでしょう。単体のBlu-rayプレーヤーが現在最も安いもので約370ドルするそうですが、これが200ドルを切る価格になれば、Blu-rayの普及率が一挙に向上すると見られています。しかし、現在のアメリカでの普及率は、プレイステーション3に付属しているBlu-rayプレイヤーがほとんどで1%程度だということです。しかし、アナリストの予測によると、Blu-rayのプレイヤーとディスクの価格が市場原理によって十分に下がる2011年には、米国内でのBlu-ray映画販売総額が今年の2億6000万ドルから、2011年には42億4000万ドルになるだろうと予測しています。