新生児ICU(NICU)が満床で緊急入院のキャパシティが無いという医療の問題!「医療従事者」から新型インフルエンザのワクチン接種が始まる!
新生児ICU(NICU)が満床で緊急入院のキャパシティが無いという医療の問題!
小児科や産婦人科で『医療リソースの不足』が度々問題になっており、最近では『妊婦の搬送困難(妊婦のたらい回し)』が何度もニュースになっています。この妊婦の搬送困難の問題の本質は、『病院の怠慢・手抜き・良心の欠如』などではなく、『物量的な医師・スタッフ・設備の不足』ですから、医師や看護師の増員を行わないと抜本的な解決はできないでしょうね。ベッド数が慢性的に不足しているという問題もあるので、政府が予算を組んで公立病院などのベッド数を拡張していく必要もあるかと思います。
『医療崩壊』が議論されている日本の医療現場ですが、特に、周産期医療と小児科医療の人材不足は深刻であり、『医療関係者の待遇改善(所得・労働負担の改善)』を行わないと今以上に状況は悪くなっていくのではないかと思います。政府はひとつの対応策として『医師の診療科の自由選択性』に一定の規制をかける案なども出しているようですが、医師の診療科選択に際して、政府がどこまで『人員不足のどこどこの科の医師を増やせ』というような規制をかけられるかは未知数ですね。
研修医の段階の人員配置では、一時的に不足している診療科の人員を増やすことはできるかもしれませんが、中長期的に周産期医療や小児科医療の従事者を重点的に増やしていくような施策が求められるのだと思います。読売新聞の報道ではNICU(新生児集中治療室)の絶対数が不足していて、救急医療が必要な新生児を新規に受け容れることが不可能になっているという問題が指摘されています。
新生児ICU、常に満床…緊急入院余裕なし重症の妊産婦や新生児の緊急治療にあたる全国の総合周産期母子医療センターに対し、治療態勢などについて読売新聞がアンケートしたところ、早産児などを受け入れる新生児集中治療室(NICU)の今年4月~9月の平均稼働率は93・7%で、「ほぼ100%」「100%以上」などと答えた施設も20施設にのぼった。脳出血を起こした妊婦が8病院から受け入れられず、東京都立墨東病院で死亡した問題から1年たつが、受け入れ困難の背景となっている病床不足の実態が改めて浮き彫りになった。