探査機『はやぶさ』が小惑星『イトカワ』の微粒子を持ち帰った功績で、『はやぶさ2』の予算化の期待が高まる!
探査機『はやぶさ』が小惑星『イトカワ』の微粒子を持ち帰った功績で、『はやぶさ2』の予算化の期待が高まる!
小惑星探査機『はやぶさ』が持ち帰った微粒子が、小惑星『イトカワ』に由来する物質だったことが分かり、太陽系誕生の時期に存在していた物質の解析が進む可能性が出てきている。地球外にある天体に着陸して試料を採取できたのは、アメリカのアポロ計画や旧ソ連のルナ計画以来の快挙であり、比較的古い天体である小惑星の微粒子を採取したことで『太陽系初期の物質・生命の起源の探索』などに進展が見られる可能性があるというのである。
微粒子は国内外の研究機関に配布されることになっており、詳細な分析が行われる予定になっている。『はやぶさ』が実証した小惑星へのサンプルリターン(試料回収・帰還)の技術は、宇宙探査の可能性を高めて宇宙に存在する物質のより正確な分析につながるため、『宇宙科学の発展』に貢献する度合いは高いように感じる。
サンプルリターン技術の実証性や新型電気推進エンジン(イオンエンジン)の実用性が確認されたというのも『はやぶさ』の大きな功績であるが、サンプルリターンの効率と宇宙物質の収集量を高めた後継機『はやぶさ2』の開発に対しても期待が高まっているようだ。民主党政権下では『行政の無駄』を削る行政仕分けが続けられている状況であるが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は今回の成功を交渉材料にして、後継機『はやぶさ2』の予算化に拍車を掛けたい思いでいるようだ。
はやぶさが持ち帰った微粒子は、光学顕微鏡では見えない極小サイズであるが、試料容器の一部を調べただけでも1500個以上の微粒子が発見されており、『有機物』が発見されることがあれば、地球の生命の起源や出自について有力な仮説が立ち上がってくるかもしれない。『微粒子の数が多ければ予想外の物が入っていたり、有機物が見つかる可能性も出てくる』として、分析チームリーダーの土山明・大阪大教授(鉱物学)は『はやぶさ』が持ち帰った物質による新物質の発見にも期待を寄せている。
宇宙科学が実際のビジネス上の利益や生活水準の向上の可能性につながる可能性は低いが、微粒子の結晶構造や化学組成などを分析することによって、微粒子ができた年代や当時の温度、ガス成分など当時の宇宙環境が分かるといった『宇宙の謎を解明するロマン』には人々の夢や 想像をかきたてる魅力もある。
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