新生ウィルコムが新サービスの『だれとでも定額』をスタート!通話サービスの拡大でどこまで純増数を伸ばせるか?
新生ウィルコムが新サービスの『だれとでも定額』をスタート!
ウィルコムは11月30日に東京地方裁判所から更生計画の認可を受けて、ソフトバンクグループ傘下の通信会社になりましたが、最近は佐々木希がテレビCMをしている『だれとでも定額』をよく見かけます。PHSのウィルコムのサービス面の売りは『ウィルコム同士の定額通話』でしたが、ソフトバンクがホワイトプランでソフトバンク同士の通話を原則無料(時間制限はありますが)にしたので、ウィルコムの強みが活かしにくくなったというのがあったと思います。
現在では、音声通話のサービスに関しては、NTTドコモだけが定額プランがないですが、auも決まった相手を3人まで指定して定額で話せる『指定通話定額』のプランがありますし、『同じキャリアの中での通話料定額(無料)』というのは余り新鮮味が無くなっています。また、どのキャリアでも家族間であれば通話もメールも無料なので、恋人や友人などと頻繁に長電話するのでなければ、それほど通話機能を使わないということもあります。
しかし、ウィルコムは『違うキャリアのケータイとも定額(通話料無料)で話せたらもっと需要がでるのではないか』という発想に立ち、社長の宮内謙が『常識を打ち破る新しいプラン』と呼ぶ『だれとでも定額』をスタートさせました。『だれとでも定額』は、月額980円でウィルコム以外の携帯電話や固定電話との通話料も無料になるという画期的なサービスですが、宮内社長は現在純減となっているウィルコムの契約者数を『遅くとも3カ月以内には純増に持ち込みたい』と意気込みを見せています。
正確には、幾ら長電話しても良いサービスではなくて、『1ヶ月に10分以内の通話を500回できる(合計83.3時間)』というサービスなので、どちらかというと営業や連絡の電話をちょこちょことするビジネス用途に向いている感じもします。実際には、そんなに色々な電話番号に電話する人は、ビジネスで使っている人だけだと思われるので、プライベート用途のニーズとしてはどうなんですかね…。まぁ、恋人間の長電話のような使い方をしたければ、ウィルコム同士なら時間制限がなくて無料なので問題はないかと思いますけど。
確かに、どの電話にかけても無料という通話サービスは画期的であり、他のキャリアはどこも導入していないので、『電話を頻繁に掛ける法人ユーザー』や『複数の友人や異性と頻繁に電話をしたいユーザー』に対してはかなりの訴求力を持っているし、実際、毎日電話を頻繁に使うのであればかなりお得なプランになるでしょうね(10分以内なので長電話はできませんが)。その一方で、最近のケータイのトレンドはインターネット接続(モバイル)に特化したスマートフォンになってきているので、通話料の定額プランに関心を持つ層が潜在的にどのくらいいるのかというのがポイントになってきそうです。
技術的にも「PHSアンテナ」と「3G+PHS共用アンテナ」を併用する“デュアルアンテナ”の開発を2010年夏から進めているということで、カバーされるエリアの拡大と通話品質の向上(切れにくさ)が期待できるようです。PHSというだけでケータイよりもかなり不利な位置づけになりやすいのですが、最後に残ったPHSキャリアとして頑張ってもらいたいとは思います。
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