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2011.10.2211:40

九州電力の『やらせメール問題』と九電報告書の杜撰さ:佐賀県の古川知事の関与はあったのか?

九州電力の『やらせメール問題』と九電報告書の杜撰さ:佐賀県の古川知事の関与はあったのか?

佐賀県玄海町にある玄海原子力発電所の再稼動を巡って、九州電力が『原発再稼動に賛成する意見』を捏造して社員などにメールで送らせていた問題で、九電の信頼は失墜して玄海原発の再稼動も困難な状態になりました。本当は玄海原発の再開に賛成するような市民の意見が無かったにも関わらず、原発再稼動を経営上の理由で急ぎたい九電が、社員や関係者に『再稼動に賛成する意見・再開を容認する主張』をヤラセで送るように指示したという問題です。

このいわゆる玄海原発再開を巡る『やらせメール問題』では、佐賀県の古川康知事が九電幹部と懇談した際に『県民向けのネット番組では、再開を否定する意見ばかりになるだろうから、多少は再開を容認する立場からの意見も出して欲しい』とやらせを示唆するような発言をしたとされています。古川康知事本人は『九電にやらせを示唆したような事実は全く無い』と全面的に否定していますが、古川知事が九電幹部と懇談して何らかの原発関連の話をしたこと自体は確実であり、『古川知事の話に対する九電側の受け取り方』の問題という部分も確かにあります。

やらせメール問題が起こったのは、今年6月26日にネット放送された『県民向けの原子力発電再開に関する番組』であり、ここで視聴者に『原発再稼動に対する賛成・反対の意見』を募集した時に、九電社員らによるやらせのメール(原発再開に賛成する内容のメール)が送られてきたとされています。九電が調査を委託した『第三者委員会』は、やらせメール問題の核心として『古川康佐賀県知事がやらせを促すような発言をしたのではないか』という事を報告しており、古川知事のやらせメール問題への関与について真相究明をするように求めていました。

しかし九電が経産省に提出した『九電報告書』では、古川康佐賀県知事がどういった発言をしてどのような関与をした可能性があるのかについての言及が一切なく、やらせメール問題の真相を究明する姿勢がないことが改めて浮き彫りになりました。枝野幸男経産相が、九電の不誠実でやる気のない姿勢に激怒しましたが、九電報告書では『国民・政府が一番知りたいと思っている問題の本質・やらせのそもそもの原因』がすべてスルーされていたのでした。これでは九電が内部調査をした意味など何もなく、わざわざ分厚い九電報告書を提出しても、何も真相は明らかにならないというナンセンスな事態になってしまいます。九電の『隠蔽体質・問題回避体質・情報の捏造』が強調されただけで、これでは地元住民や自治体が再稼動に合意する信頼の基盤ができるはずもありません。

九電報告書では『古川康知事のやらせメールに対する関与の問題』が無視されていて報告がないだけでなく、『玄海原発のプルサーマル計画』について説明する2005年の佐賀県主催の討論会で、九電が仕組んだとされている『やらせ質問』に県側が関与していたのかどうかにも言及がありません。九電は社長人事においても責任を取ることを拒否しており、7月にいったん辞表を提出した真部利応(まなべとしお)社長が社内の事情からすぐに辞任はできないとして続投を決めましたが、この社長続投に対しても枝野幸男経産相は『企業の責任の取り方として理解できない対応だ』という批判を不快感と共に述べました。2005年のやらせ質問のあった討論会開催時に社長であった松尾新吾会長のほうも、辞任せずに続投することを決めています。

九電がここまで古川康知事に気を使う背景には、過去に古川知事がどこの自治体も難色を示していた『(プルトニウム燃料を混合して燃やす)プルサーマル計画』を承認してくれたという恩義があるからだとも言われますが、地域住民や国民の世論を無視した杜撰な報告書の提出はかえって原発再稼動を遠ざけるだけでしょうね。九電は政府と国民の厳しい非難を受けて、もう一度報告書を作成して提出し直すとしていますが、『閉鎖的・独善的・秘密主義的な経営風土』が福島の原発事故や事故後の対応のまずさ(情報の隠蔽・対応の遅れ)につながった教訓を忘れるべきではないと思います。

電力会社は『地域独占の競争がない事業者』であるため、これまで消費者や一般市民の側を向いた経営努力・説明責任に力を入れなくても良かったのでしょうが、原発事故が起こったこれからの経営では、『政治家・地域の有力者の同意』だけではなく『国民的・地域全体的なコンセンサス』を得ないと原発事業を継続することが不可能になっています。

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