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2007.01.2916:56

柳沢伯夫・厚労大臣の「女性は子どもを産む機械」の失言!深刻化する少子高齢化とワーキングプアの現実に打ちのめされる若年層!

現在、厚生労働大臣を務めている柳沢伯夫氏は、小泉政権下では金融担当相に任命されて銀行への公的資金投入を否定する政策を主張しました。メガバンクの不良債権処理に公的資金で梃子入れすべきという小泉前総理や竹中平蔵氏と経済政策で対立した柳沢伯夫は、結局、竹中氏に代えられて更迭されたわけですが……。今回、島根県松江市の集会で、少子高齢化対策について講演しているときに、柳沢伯夫氏は「女性は子どもを産む機械、装置」という失言をしたわけですが、これは恐らく偶然というよりは、フロイトの失錯行為のように「無意識的な信念」がポロリとこぼれたという感じだったのではと推測します。

柳沢氏は、自身が言っていたように経済政策のプロであり、経歴を見ても分かるように大蔵官僚出身の政治家です。謂わば、「数字で社会・国家を分析して運営を考えるプロ」ですから、どこか国民ひとりひとりを、労働市場のパイや税源(消費財・生産財)に置き換えてみている部分があるのかもしれません。柳沢氏は、財政政策では、増税政策とホワイト・エグザンプション(ホワイトカラーのサービス残業合法化法案)を推進しようとしており、基本的に、庶民寄り(中流階層寄り)の政治家ではなく、ましてや、社会福祉政策を手厚く行おうとする弱者に優しい政治家でもないように思われます。

経済活動にせよ社会保障にせよ公共投資にせよ、その基盤には『人間(国民)の人口規模』がありますから、柳沢伯夫厚生労働大臣としては、個別の経済事情や心理的問題はどうあれ産んでもらいたい、国民のパイを増やしたいというのが本音でしょう。しかし、現実には、柳沢大臣が「機械って言っちゃ申し訳ないけど…15~50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、機械というのはなんだけど、後は一人頭で頑張ってもらうしかないと思う」といっても、産みたくても産めない状況の家庭や結婚すること自体が難しい低額所得層の増大の問題があるわけです。

また、お金の問題だけではなく、価値観の多様化で結婚に重きを置かない若者が増え、そういった層は当然ですが出産や育児に対しても余り関心がないでしょう。更に、将来不安の大きさから子育てが「未来の希望」ではなく「未来の負債ないしリスク」と認識される場面が増えています。もし、十分な教育投資ができず子どもが非正規雇用者になったり、犯罪行為を生業とするようになってしまったらとか、子どもにきちんとした礼儀や常識を教えることに失敗して社会に迷惑をかけるような人間になってしまったらとか、途中で経済的に破綻して家族バラバラになってしまったらとか、そういった庶民レベルの将来不安というものを政治家はもっとリアルにとらえていくべきではないかと僕は思いますが……。

経済学的な数理モデルで社会を分析したり少子高齢化の対策を考えることも大切ですが、人間を物象化して計算してみても、一人一人の人間は血と涙があり将来を主体的に計画する人間なのですから、なかなか政治家や官僚の思い通りに事は進まないでしょう。若年層の未婚化・晩婚化の根底にあるのは、やはり、教育・所得・キャリア・意欲などにおける「解決困難な格差問題」であり、ネットカフェを漂流する若年ホームレスの問題などを放置して見捨てている行政の責任は重いといわざるを得ません。

10代後半や20代前半の未来のある若者が、まっとうな給与と役割を得るための高等教育を受ける機会から完全に切り離さている現実、幾ら働いても将来のキャリアに役立たない単純作業の日雇いをさせられている現実、膨大な利益を人材派遣業が上げている一方で派遣に駆り出される若者に何の社会保障(保険)もない現実……若年ホームレスに転落した人の大半は、自己責任を問われるような過失があったわけではなく、実家が貧しくて高校や大学にいけなかったり、親がアル中や無職、家庭内暴力などの問題を抱えていて家に居られなくなったりした人たちのようです。若年ホームレスだけでなく、10代で性風俗業で働く女の子たちも、その多くが親が果たすべき保護と教育という責務を果たさなかったケースが多い。

仕事や教育、所得が、世代間で継承されるようになっており、生まれた家庭によって人生の進路の大枠が決められつつある閉塞感が日本の少子高齢化の本質ではないか、ふとそんなことを思いました。寒い街路に立ち尽くして派遣で働いてもその日を生きるだけの最低賃金しか貰えず、それを続けたとしても貯蓄が増えるわけでも出世の道があるわけでもない……そういった極めて厳しい格差を越えた貧困に僕らはどう立ち向かっていけるのでしょうか。

「女性は子どもを産む機械」と言われても、子どもを産むまでのまっとうなステップを踏めない若年層が貧困問題とともに拡大しており、それは経済だけの問題だけではなく、礼儀作法やボキャブラリ、社会的スキルなど広範な領域に及んでいます。昨年は「下流社会」というキーワードが流行ったりもしましたが、若者から希望と意欲を根こそぎ奪い、未来に絶望させ落胆させる社会であってはならないと思います。

この仕事をやり終えれば次の新たなステージに到達できるとか、一年後には僅かながらも昇給があるとか、年に二回はボーナスがあるから毎月の給与が少なくても我慢できるとか、キャリアを重ねていけば転職して待遇が向上するとか、そういった若年層が進んで労働し結婚や出産を計画できる経済システムや社会制度を再整備しなければならないのでしょう。

安倍政権は、「子どもと家族を応援する戦略会議」を設置して、「ワーク・ライフ・バランス」(仕事と生活の調和)重視に転換して、少子化対策を再構築する方針と述べていますが、「ワークの質(laborではないwork,art,career)」と「ライフの楽しさ(生きるか死ぬかの極限状況まで追い込まないライフ)」を両立する抜本的改革をしないと、少子高齢化も自殺問題も深刻さを深める一方だと思いますね。このブログでひさびさに真面目に考えさせる問題でしたが、とりあえず、「ワーキングプア(働く貧困層)」というような陰鬱なキーワードがなくなるような本当の「美しい国・日本」を安倍晋三総理は目指すべきでしょう。

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テーマ : 格差社会
ジャンル : 政治・経済

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×少子化問題 ○子育て難問題

どうもこんばんは。都筑てんがと申します。

 「産む」の後には必ず「育てる」がセットになる訳ですが、その「育てる」ことが今の世の中では難しくなっているために「産めない」…という現実が見えていないためか、「少子化=女性が産めば済む」というような「産め産め節」が出てきてしまうのでしょうね…。

 「少子化問題」ではなく「子育て難問題」と言い換えたほうが適切ではないか…と思う自分がいます。

柳沢発言関係のエントリを立てていますので、もしよろしかったらご覧になって下さい。
 http://punigo.jugem.jp/?eid=279

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