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2007.02.1002:01

資格試験の大手予備校が設立した“LEC大学”が経営不振なのはなぜ?不二家の衛生問題と建前としての食品衛生法の曖昧さ!

法律系資格試験の大手予備校LECを運営する「株式会社東京リーガルマインド」LEC大学を設立しましたが、大学経営がうまくいっておらず計画的な授業を行うことも出来ていないようですね。1月25日に大学機関を管轄する文部科学省から学校教育法に基づく改善勧告を受けたそうですが、この改善勧告を受けた大学は大学の歴史上でLEC大学が初めてだそうです。なぜ、司法試験や公認会計士試験、国家1種試験などで優れた実績を誇るLECが、大学運営をうまく行うことが出来なかったのでしょうか?

小泉政権時代に構造改革特区制度が整備され、株式会社でも一定の条件を満たせば大学を設立することが可能となりました。株式会社が大学を作る場合には、国公立大学や私立の学校法人のように政府からの補助金や資金援助を受け取ることはできませんが、本格的に校舎を建設しなくても、賃貸のビル物件などを使って大学を開設することができるようになりました。そこに新たなビジネスチャンスを見出したのが、司法試験や公務員試験で実績のあるLECでした。LECは、実務試験や国家試験(公務員試験・専門家試験)に数多くの合格者を出してきた今までの経験とノウハウを活かして、「就職・資格取得に専門特化した実学を学ぶ大学」を作ろうとしましたが、入学者を思い通りに集めることができず大学経営は苦しい状況です。

LEC大学は1学年の定員が1085人なのですが、現在の学生数は約790人で定員割れを起こしています。退学率も1割に及ぶという厳しい経営状況にあるようですが、その原因はLECの「計画性の欠如」と「入学希望者に関する読みの甘さ」にあったようです。大学全入時代を迎えて、全ての進学希望者が理論上は大学に行ける時代ですが、LECがターゲットにしていた商業高校や工業高校の生徒は、景気回復で就職組になる人が増えているようです。大学に行く生徒がいても、商業高校に来る地方の公立大学や中堅の私立大学への推薦入学を利用しているようで、LECが予想していたように上手く入学者を集められなかったということです。

LEC大学はなぜ「失敗」したのか ブランド力を過信、乏しい計画性

地方でのCランク高校の多くは商業高校だった。商業高校では簿記などの資格取得に熱心であるが、大学進学率は極めて低い。そこを狙い、「LEC大学に入っていただければ税理士や中小企業診断士など、簿記を生かした国家資格がとれ、そのうえ大卒の称号も手に入れることができますよ」というセールストークを作り、LEC社員は高校をまわった。

しかし、2004年から景気回復が顕著になったうえ、また2007年問題(いわゆる団塊の世代が大量に定年退職するため、深刻な人手不足が生じる問題)も影響し、企業は高卒の就職を一気に増やしはじめた。LECはこれをまったく読み切れていなかった。結果、「Cランク」高校の生徒たちの多くはLEC大学に興味を示さず、就職に走った。

そもそも商業高校の多くは歴史のある公立高校であり、LEC大学からお呼びがかからなくても名のある大学から指定校推薦の枠をもらっていた。成績優秀者で大学志望者は、当然こちらを利用する。そのようなことも、LECは知らなかった。

入学者が伸び悩み、経費面でも苦しくなるなか、それでも最低の大学基準は満たさなければならない。特に研究の場である教員室と図書室は必須である。文部科学省からも催促が来ていた。本部の役員は、ある地方キャンパスの教室長(予備校とキャンパスは同じ建物で行うため、教室長がキャンパスも運営する)にこんなことを言った。「教員室? そこに4人がけのテーブルがあるじゃないか。そこをパーテーションで区切ってしまえばいいだろう」

また、こんな文書が予備校の職員たちにまわってきた。「図書館に置くための本を提供してください」──古い法律の勉強書などはまだいい方だった。20年前のスキーの雑誌とか、マンガ本とかが集められ、「蔵書」された。

僕としては図書館や教育設備が充実していないというだけで、その大学は選択肢から外れますが、LECはやはり資格専門の予備校であって教育研究を行う大学機関にはまだなりきれていないということでしょう。資格試験に合格するための講義と知識教養を修得するための講義は自ずからその講義の進め方や講師の適性も違ってきますから、株式会社が大学運営を成功させるというのはかなり難しい事業ですね。特に、ネームバリューやブランドイメージが国立大や一流私大に比べて低いので、株式会社設立の大学が入学希望者を集めるためには「そこでしか学べない専門分野」か「極めて優秀な教授・スタッフ」かがないと難しいでしょう。Cランクにターゲットを絞ったというLECの事業戦略も中途半端な観が否めませんし、そのランクだと司法試験や税理士試験を受けようとする人の層(絶対数)が薄いので、LECの資格取得に特化した講義は余り魅力的に映らないでしょう。

不二家と山崎製パンの業務提携・衛生管理技術協力の話が進んでいるようですが、不二家が消費期限切れの牛乳を菓子作りに使った問題や菓子に不純物が混入していた問題を受けて、『食の衛生管理』に対する国民の関心が高まっているようです。マスメディアの執拗なバッシングによって不二家は企業としての信頼が失墜して、食品業界での生き残りが厳しくなっています。しかし、『食品の衛生管理』において、不二家だけが異常に不衛生な環境で食品を加工していたのかというと必ずしもそうではないようです。

不二家の生菓子やお菓子の製造再開はまだ目処が立っていないので、現四半期は大幅な赤字でしょうが、06年4~12月期の連結決算でも最終損益は16億円の赤字だそうです。不二家の経営再建がどういったプランの中で行われるのか、先行きは依然として不透明ですが、ブランドイメージの低下を考えるとペコちゃんのキャラクターを持ってしても以前と同じような売上げを上げるのは厳しいでしょうね。元々赤字体質が続いていた会社なだけに、今回の不祥事は極めてダメージが大きいと思います。

食品の衛生安全基準に関しては、法律的にも商慣習的にも曖昧な部分があり、1983年に厚生省(当時)が定めた厳しい基準である「洋生菓子の衛生規範」は「建前」としてあるだけのようです。また、市場に出回っている洋生菓子を厳密に検査すれば、その大半がこの衛生規範や食品衛生法を満たしていないわけですが、毎日それを食べている国民に深刻な健康被害が出たことはありません。つまり、旧厚生省が定めた衛生規範や食品衛生法は、今まで暗黙の了解として「努力目標」であり続けたわけです。今回の不二家の大騒動は、謂わばそれまで罰則や非難のない「努力目標(建前)」であった衛生規範及び食品衛生法を、いきなり「達成目標(本音)」にされたことで起こった騒動だといえるでしょう。

OhmyNewsに不二家関連の興味深いニュースがあったので掲載しておきます。

「建前」と「現実」のバランスに苦悩する食品企業

旧厚生省の「規範」に定められた基準値は努力目標であって、違反しても罰則はない。大手企業の製品は別として、市場に流通する多くの食品は、じつは規範に抵触しています。そのような現実を熟知する中堅企業が「罰則のない規範を我が社だけ厳格に守っていては回収が相次ぎ、競争力が低下する。実質的に健康被害が出ない基準にまで緩和しよう」。そう思考する企業が出ても一方的に非難できるでしょうか。

「微生物上の衛生度合いは商品の見た目では判断できない」「食品衛生に取り組んでも評価されない」「流通する他社商品は規範を守っていない」――。こういう現状の中、特定の企業にだけ高い倫理観を求める方にも問題があるのではないでしょうか。報道によると、不二家の社内マニュアルでは、黄色ブドウ球菌は、100個未満で「製造現場に注意、改善を指導」、1000個を超えたら「工場長に報告し、対応を検討」、10000個を超えたら「回収を要する」となっています。他社の商品の衛生状況をかんがみ、基準を設定したのでしょう。

その後に続く部分では、食品業界の品質保証担当者の間では、「黄色ブドウ球菌が商品1グラム中に10万個以下ならば、食中毒原因となる毒素エンテロトキシンは産生されない」という認識が共有されていると述べられています。この文脈でいくならば、今回の不二家の不祥事は「実質的に安全で健康被害はないけど、法律的にはグレー」という問題になりますね。消費期限と賞味期限の定義についてもいろいろ議論があったようですが、余り神経質にならずに済むような「実用性のある消費期限・賞味期限」を考えていく必要があると思います。

初めから守れない努力目標を掲げても無意味だし、何十年も暗黙の了解で当局がパスしてきた基準を、突然、それはダメだといわれても担当者は困ると思います。制限時速40キロのところを、45~50キロで走って厳しく速度違反をとられるようなものかもしれません。不二家のケーキの味そのものは結構好きだったので、食品衛生法の基準の見直しも含めて、不二家は衛生管理の再構築に頑張ってほしいと思います。

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