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2007.06.0303:33

累積赤字849億円の新銀行東京は今後どう変わるべきか?自動車の国内市場低迷で、販売台数・登録数が共に減少!

■新銀行東京が3月期決算で累積赤字849億円に!

営利目的(お金儲け)の事業は、民間の企業・団体は得意だが、コスト意識が低く顧客サービスが弱い公共機関(官庁・特殊法人・第三セクター)は苦手である。官民の根本的な差異は『お金を稼げなくても給料が貰えるか否か』にあり、官(公共部門)は基本的に『市場原理が働かない領域・対価を取ることが好ましくない公共サービス』で仕事をすることが求められる。官庁(役所)や公立の学校・病院などに勤める公務員が仕事をする代表的な領域は、『行政サービス・教育(学校・図書館)・医療・司法・福祉(社会保障)・介護・社会インフラ』などであり、(市場原理主義や小さな政府の立場から異論はあるだろうが)原則として『お金儲けのためだけにすべきでない領域』だ。

需給原理が働く市場経済では、公務員は一般的にコストパフォーマンスが低く当初の利益目標を達成することが出来ないので、極力、民間の経済活動には政府(官庁・役所)が干渉したり規制を加えないほうが良い。また、年金事業財団が年金基金を投資して失敗したグリーンピア事業を例にするまでもなく、民間企業と競合する領域に公的資金を投入しないほうが良いのではないかとも思う。東京都が1000億円を出資して設立した新銀行東京(千代田区)の経営も全く上手くいっていないが、これは、出資目的が元々資金繰りが上手くいかず利益が出ていない「中小零細企業への貸付」なのだから金融業のビジネスとして成功しないのは当然である。

僕は、この新銀行東京は利益を出す為の銀行と考えれば今後もまず失敗すると思うが、中小零細企業に半ば慈善事業で資金を貸し付ける救済機関になるのであれば、ある程度の福祉的な存在意義は生まれると思う。現状では「お金儲けをして利益を上げるのか?」それとも「中小零細企業に審査を甘くして貸し付けてやるのか?」の事業目的がどっちつかずになっているので、赤字・黒字を細々と気にしながら経営して、中小企業にもお金が回っていかないという奇妙なことになっている。2007年3月期決算では、税引き後利益は547億円の赤字であり、累積赤字は849億円に上っている。この赤字を本気で解消しようとすれば、新銀行東京の設立趣旨である「中小零細企業への貸付」を大幅に変更して、「利益を出す見込みのある企業への貸付・M&A・海外投資」に軸足を移すしかないが、それをするのであれば、初めから新銀行東京独自の存在意義がないことになってしまう。

新銀行東京 赤字547億 累積849億

決算発表によると、同銀行の設立目的である中小零細企業への融資が伸びず、融資・保証残高は2010億円と、06年3月末時の見通しを1000億円以上も下回った。このため、本業のもうけを示す、貸し倒れ引当金繰り入れ前の業務純益は、85億円の赤字となった。

さらに貸出先の経営状態が悪化したのを受けて、貸し倒れ引当金の繰り入れなど不良債権処理額を増やしたため、税引き後の赤字も拡大した。累積赤字は、都などの出資金(計1187億円)の約7割に及ぶ。

現在、新銀行東京はある程度の基準をもって中小企業に貸し付けているが、それでも融資のかなりの部分が焦げ付いて回収が不可能になっているのだから、今後も「回収が十分に見込める中小零細企業」が増えることはそれほど期待できないと思う。今の新銀行東京はバブル崩壊後の目がバンクと同じで、回収不可能な不良債権がどんどんと蓄積し、業績回復のための経営判断をしようにも資金繰りの問題で身動きが取れない状態だ。同銀行は、仁司泰正代表執行役が今月22日に退任して、後任に元りそな銀行取締役の森田徹氏(57)が就任することになっているが、現行のまま社会福祉的な位置付けの銀行としての性格を強めるのか、それとも営利目的の銀行に舵を切って中小企業対策を半ば放棄するのかが問われている。

石原慎太郎都知事は、「進むも地獄、ひくも地獄のところまできたが、乾坤一擲(けんこんいってき)、前に向かって打って出るしかない」とやけっぱちな発言をしているが、自由市場の原則に従うのであれば「融資先の見直し・不採算事業からの撤退・赤字企業の淘汰(需要のない商品・サービスの淘汰)」を進めるしかないのであり、もし市場原理ではなく福祉思想に従うのであれば現状のまま突っ走るしかないということになる。

しかし、東京都が出資した巨額のお金は都民・国民の税金であり、長期的な経営としてどういった方向性を考えているのかについて説明する責任はあるだろう。資本主義経済のルールから考えれば、資本を投下したり融資しても『新たなる利益を生み出さない事業(企業)』には資本を投下(融資)すべきではないということになるが、中小零細企業が倒産した場合の受け皿が準備されていないことも問題を複雑にしているし、結局、『不採算事業(失業リスク)の延命策としての銀行政策』をどう考えているのかということに帰結していくことになる。

■自動車の国内市場が低迷し、販売台数・登録車数ともに減少傾向!

前回、トヨタのLEXUSの新車の記事で、日本の自動車の国内市場が縮小し続けているという話をしましたが、統計的なデータでもその傾向が明らかに出てきているようです。日本自動車販売協会連合会(自販連)が1日に発表した5月の登録車(軽自動車除く)販売台数は、前年同月比8・3%減の23万5640台と23カ月連続で減少しており、景気回復や雇用改善といってもまだまだかつてのような分厚い中流層が戻ってきたわけではないことを感じさせます。10年前頃までは、車にステータスや異性へのアピールを感じていた若者が無理にローンを組んでも買っていたのですが、最近では若者層の車離れが加速しています。また、新車市場から中古車市場へと流れた顧客も多いと思いますし、「高い新車でなければ魅力がない」というようなコアな車ユーザ(経済的余裕のあるユーザ)の層が薄くなっているのでしょう。

全国軽自動車協会連合会が発表した軽自動車の販売台数も2・9%減の14万3160台で2カ月連続減少しているということなので、車を買わないという層の増大だけでなく「車の買い替えサイクル」が延びていることも考えられます。登録車の車種別では、普通乗用車が0・3%減の8万2173台、小型乗用車が11・2%減の11万7265台、貨物車やバスも減少しており、3カ月連続で全ての車種で登録数が減少しています。環境保護の観点からは自動車登録数が減るのは好ましいかもしれませんが、今まで日本の景気や需要をひっぱってきた自動車業界の息切れとバブル崩壊後に続く平均的な家族世帯の所得水準の低下を感じさせるニュースです。

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