GoogleとYahoo!の検索エンジンのシェアが26ポイントも縮まる!ブログ作成者にGoogleが支持されやすい理由とYahoo!のインデックスの問題!
日本で最も多く使われている検索エンジンといえばGoogleとYahoo!(YST)ですが、去年くらいまではYahoo!が60%を越える圧倒的なシェアを握っていました。逆に、世界の検索市場ではGoogleが60%を越える独走のトップシェアを維持しているわけですが、日本や中国、韓国などアジアではあまりGoogleは強くなかったのです。しかし、インターネット視聴率調査大手の米コムスコアの日本法人のコムスコア・ジャパンの調査によると、2007年7月に日本国内で行われた全検索件数について、Yahoo! Japanのシェアは前年比18.6ポイント減の47.4%、その一方でGoogleのシェアは7.2ポイント増の35.0%となっており、Googleが物凄い勢いでYahoo!のシェアを奪っています。1年前にはYahoo!との間に38.1ポイントもの差があったシェアが、今回の調査で12.4ポイント差に縮まっており、この勢いで差が縮まれば再来年あたりにはGoogleが日本でもトップシェアを取ることになるかもしれません。
僕はGoogleもYahoo!もどちらも検索に使っていますが、やはり、『ユニバーサルな検索精度』と『シンプルなUI(ユーザインタフェース)』の観点から、Googleで検索を行うことのほうが多いです。特に、ブログを含めて検索をしたい場合には、『ノイズを排除したブログ記事』をインデックスしている確率が高いGoogleのほうが便利であり、Yahoo!の場合には普通の検索からほとんどブログが排除されていて『ブログ検索』でしかブログ記事を検索することができません。
しかし、Yahoo!のブログ検索は『最新のブログ記事・時系列のブログ記事』の検索には適していても、『読み応えのあるブログ記事(被リンクや存続期間を考慮したブログ)・一般的な情報に関するブログ』を検索することに余り向いていないんですね。僕がGoogleのユニバーサル検索といっているのは、Googleがサイトもブログも含めてすべての記事をフラットに評価してくれる公正さのことを言っているわけです。Yahoo!の場合は、『手軽に更新できるブログはノイズが多い・手間がかかるサイトの静的コンテンツは価値が高い』という価値基準があるようで、一般の検索結果からかなりの数の『ブログ記事のインデックス』が削除されている状況があります。
ある程度読む価値のあるブログをコツコツ更新しているブロガーからすると、Yahoo!はブログ記事をあまりインデックスしてくれないので、そのことに対して不満や抵抗が生まれやすいとも言えます(もちろん、Yahoo!はすべてのブログをウェブ検索から排除しているわけではなく、アルゴリズムの変更によってブログのインデックス数は大幅な変化を見せています)。Googleの場合は、スパムブログを適度に排除しながら、『更新期間が長くて被リンク数及びRSS購読者数の多いブログ記事』をある程度公正に評価してくれているという感触があります。つまり、ブロガーからするとまじめに情報価値のある記事を書いていれば、いずれはGoogleの検索にインデックスされるという信頼感みたいなものがあるわけですが、インデックスが不安定なYahoo!の場合には『長期間ブログを更新してもいきなりインデックスが全削除されてしまうのでは?』というような漠然とした不信感があります。
Yahoo!の検索エンジンとGoogleの検索エンジンの検索結果のどちらが優れているのかということは一概には言えませんし、『ウェブコンテンツの生産者(ウェブマスター)の視線』と『ウェブコンテンツのユーザ(閲覧者)の視線』ではまた評価が異なってくるでしょう。Googleがウェブマスターやブロガーに人気なのはAdsenseなどでウェブマスターに利益還元をしてくれるということもありますが、『長く丁寧に記事を更新すれば、検索結果の良い順位に表示されやすい』という信頼感が醸成されているということもあるかと思います。無論、法的リスクなどによってGoogleの検索結果から外されるというGoogle八分の問題などもあるわけですが、Yahoo!の場合は『検索インデックスの安定性』がないためにブロガーやウェブマスターから嫌われやすい面はあるかもしれませんね。
(個人差はありますが)同じドメインで長くウェブコンテンツを作成しているサイト運営者(ブログ作成者)からすると、Googleのほうは何となく少しずつアクセスを増やしてくれるような感じがあり、Yahoo!のほうは気まぐれにアクセスが増えたり減ったりするという感じがあるわけです。何らかのスパム行為をしていたり、無意味な記事をスクリプトで自動作成(大量作成)したりしているのであれば、『検索スパム』としてペナルティでインデックスが削除されるのは納得できるのですが、『手軽なブログだからインデックスされにくい』というのであればやはりブログ作成者の支持を集めることが難しくなると思います。
また、研究者や専門家など価値あるコンテンツの作成者が、従来のサイトからブログに乗り換えている状況があるので、ブログをウェブ検索から排除すると、検索結果が公式サイトや企業・大学ドメインばかりに独占されて偏ってしまうかもしれません。しかし、検索エンジンとしてGoogleのほうがYahoo!よりも使いやすいという感覚は、『全ての人に当てはまる事実』ではないとも思います。Googleが使いやすいという人は『Googleのアカウント』を持っていて、『自分のサイトやブログ』を持っている人が多く、更に『Gmail・Googleカレンダー・Google Reader・Google Docs&Spreadsheets』などのGoogleの無料サービスを日常的に利用している人が多いと思います。反対に、Yahoo!のフリーメールやオークション、掲示板、SNSなどを毎日使っているような人であれば、やはりYahoo!のポータルや検索エンジンのほうが使い勝手が良くなるでしょうね。
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