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2007.09.1814:57

“看護師不足の解消”に苦戦するアメリカと日本!“労働者(看護師)の国境”を無くす労働市場のグローバル化をどこまで進めるべきなのか?

日本でも医療分野における看護師の人不足が問題になっていますが、アメリカでも看護師として働く人の数が慢性的に足りなくなって深刻な状況になっているようですね。看護師というと昔から3K(きつい・汚い・危険)の職場で給料もあまり高くないといわれたりしますが、実際には、総合病院や大学病院に勤める繁忙な看護師に限って言えば一般のOLよりも給料が安いわけではありません。『女性一人での経済的な自立』という側面からすると看護師という職種は依然として魅力的であり、高学歴者や高所得のOLが少なかった現在50代くらいの女性世代でも、看護管理職になって年収500~600万円程度を稼いでいる人は結構いると思います。

特別な資格のない女性が、一般事務職などで月給20万円以上の仕事を探すのは結構大変ですが、経験のある看護師であれば20万円台半ばくらいの固定給与が初めから貰えるケースも少なくありません。専門職の待遇として看護師や保健師・助産師の待遇が良いのか悪いのかの意見は色々とありますが、一般の職業と比較して特別に給与水準が低いというわけではなく『仕事内容に対して賃金が安すぎる』というのが問題になっています。労働条件の厳しさや賃金水準の比較対象によって「看護師の賃金が安すぎる」という印象が強くなるわけですが、厚生労働省のデータ(賃金構造基本統計調査の平成16年版)によると、民間で働く看護師(調査時平均年齢35.8歳)の平均月収は31万6000円、推定平均年収は464万2800円で中小企業のサラリーマン以上の給与はあるということになります。

もちろん、同じ看護師でも、オペの助手や入院患者のメンテナンスなど責任の重い仕事や技術が必要な仕事をしなくてよい町医者のちょっとした手伝いの看護師とかになると、それほど高い給与は貰っていないと思いますが。三交代で休みなく働いている看護師や技術力と大病院での経験がある看護師などであれば、たいていは地方公務員と同等程度の給与を得ているのではないかと思います。しかし、それでも日本やアメリカで看護師の数がまったく増えないということは、『給与に対する仕事の肉体的・精神的負担』が大きすぎるということであり、『看護師の仕事の相対的な待遇や魅力』が下がってきているということなのでしょう。看護師になれる資格があっても、敢えてその仕事をしないという人が日本でもアメリカでも増えているという話もあり、看護の仕事に対する社会的責任の重さや過酷な労働条件に押しつぶされて『看護がしたくてもできない(体や心がついてこない)』という人が増えている状況があります。

労働市場の規制が強い日本では、基本的に日本国籍を持つ人しか看護師として働くことはできませんが、労働市場の規制緩和が大きく進んでいるアメリカでは、看護師の資格を持つ外国人がアメリカの医療現場に大量に流入して『深刻な看護師不足』に対処しています。アメリカでは『医療経済のグローバル化』が急速に進展していて、アメリカ人と外国人の看護師が一緒になってアメリカの医療現場を支えているわけですが、『看護師が足りない!』という日経ビジネスの記事によると医療のグローバル化(安価な外国人看護師の導入・活用)が『アメリカ人看護師の供給(アメリカの看護業界の賃金上昇)』を抑制しているのではないかという意見が書かれています。しかし、アメリカの看護師の平均年収は5万8000ドルで。米国人労働者全体の平均年収は3万6300ドルということで、一応、一般労働者の1.5倍の年収があるわけでこれ以上の賃上げを要求するのはなかなか難しい状況みたいですね。

アメリカ人以外の安価な外国人労働者が『アメリカ人看護師の仕事』を奪っているというナショナルな批判もあるようですが、医療の現場では『外国人看護師なしでは、看護の仕事を十分に行う人員を確保できない』というのが実態のようで、『不足する看護師の人員』を賃金上昇だけで補うのは不可能との見方もあります。米保健福祉省によると、2020年までに看護師の不足率は現在の8.5%から29%、人数にして81万人強に急増するということで、『賃金引上げ・労働条件の改善・外国人看護師の導入』を組み合わせて何とか乗り越える方策を模索しているようですが、現場の看護師の中には「患者に必要な基本的な看護とケア」をすることができないという罪悪感やストレスを感じている人も多いということです。

人間の生命や健康に直接的に関係する仕事だけに、いい加減な仕事はできないわけですが「一人当たりの労働量」があまりに大きくなると、本人がどんなに頑張っても体力の限界や集中力の低下で医療ミスのリスクが上がるかもしれません。日本でも看護師の資格所有者そのものは増えているといいますが、『本当に忙しくて人員が必要な医療現場』に看護師が集まらないという根本問題がなかなか解決できないようです。日本でもアメリカでも、既に資格を持っている人とこれから看護師になろうという人を『人材不足が深刻で増員の緊急性の高い病院』にどうやって集めていくのかが大きな目標になってきそうです。日本では今すぐに外国人看護師や介護師が導入されることはないでしょうが、『高齢者が過半数を占めるような老人社会』になる近い未来には、看護や介護の需要を日本人だけではカバーしきれなくなる可能性が高いでしょうね。

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