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2008.10.2314:11

搬送拒否された妊婦が脳出血で死亡、東京都内の産科母子医療・救急医療体制も十分ではない現状!

搬送拒否された妊婦が脳出血で死亡、東京都内の産科母子医療・救急医療体制も十分ではない現状!

日本でもっとも高度で安全な医療ネットワークが整備されているとされる東京都ですが、都内でも緊急的処置を必要とする妊婦(36)の受け入れ先が見つからずに、出産後に妊婦が死亡するという事例が起こりました。搬送拒否をした病院ばかりが悪いというわけではなく、各病院の救急医療体制が十分に整っていない日時に、ちょうど妊婦が重篤な頭部疾患(脳出血)を発症するという不運が重なってしまったようです。問題は東京都でさえも365日24時間にわたって、「緊急の患者を受け容れるだけの医療体制」を準備することが難しくなっているということであり、激しい頭痛を訴える36歳の妊婦の緊急搬送先を見つけることができなかったということです。かかりつけの産科医師は、7つの病院・医療機関に連続して電話をかけつづけましたが、「担当できる医師がいない」「ベッドに空きがない」という理由で搬入を拒否されました。

最終的に妊婦を受け容れたのは、一度電話していた墨東病院(墨田区江東橋)でしたが、子どもは無事に帝王切開で産まれたものの妊婦は頭部の手術を受けた3日後に脳出血の後遺症で死亡しました。墨東病院は、母体・胎児・新生児の集中治療に対応できる『総合周産期母子医療センター』として1999年6月に都が指定している病院ですが、産科医師の減少が続いており「産科医を24時間体制で2人以上確保することが望ましい」という都の目標基準はまったく満たせない状況が続いていました。産科医と小児科医は全国的に不足していて大きな医療問題になってきていますが、地方の過疎地域だけではなく東京の都心でも産科医・小児科医の慢性的な不足が続いているようです。

墨東病院では、当直を担当していた非常勤産科医が6月末で辞めており、7月以降は土日・祝日の当直医は1人体制に縮小されていたということで、妊婦が搬送された10月4日は土曜日で緊急医療体制が脆弱になっていました。根本的な原因は、病院側が緊急医療体制を充実させるためにいくら産科医の募集をかけても医師が集まってこない、そもそも産科医の絶対数が減っており、産科の女性医師なども出産を機にして患者・新生児の生命に重責を負わせられる医師の仕事をやめてしまうことが多いということです。もっと社会全体で「なぜ産科医・小児科医が減っているのか・バランス良く医師を各診療科に配置することはできないのか」といった問題の本質を考え、不足している診療科医師の「待遇報酬の引き上げ」と合わせて、「職場環境の改善・医療裁判のリスク低減(無過失な術後の法的責任を問わないという保障)」を進めていくべきでしょう。

今回の36歳の妊婦が死亡した事例では、墨東病院側が妊婦に激しい頭痛があるとは聞いたものの、下痢や嘔吐がひどいという説明も受けていたので「脳出血ではなく感染症の疑いが強い」と判断していたことも対応の遅れにつながった面があったのかもしれませんが、産婦人科・母子医療の医師不足という根本の解決を進めないと緊急医療(ER)体制を再建することはできないと思います。ERを充実させるためには緊急救命医療に従事する医師の養成にさらに力を入れる必要がありますが、産科医療・小児科医療を再生するためには医学部の教育研修段階において「一定の人員数の枠組み」を大学側が決めて「産科医・小児科医の集中的育成プラン」を練らなければならないのではないかと考えます。バランスよく各診療科の医師を育成するというのは、各医学生の適性や希望もあるので難しいと思いますが、「社会的な医療のニーズ」と「医師養成課程・労働条件の改善」とを上手く両立させていくことが急務になっています。

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