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2008.11.0811:19

日本の労働者の約4割が不安定所得の非正規雇用に!非自発的な非正規雇用者を減らすにはどうすれば良いのか?

日本の労働者の4割が不安定所得の非正規雇用に!非自発的な非正規雇用者を減らすにはどうすれば良いのか?

格差社会が作られる主要原因の一つとされる「非正規雇用(派遣社員・フリーター)」ですが、厚生労働省が7日に発表した「就業形態の多様化に関する実態調査」(2007年10月実施)では、全労働者の中で契約社員や派遣労働者などの非正社員が占める割合は37.8%にものぼるということです。実際には、若年層~中年層の無職者層(非自発的失業者)や労働意欲の低い自発的失業者(ニート)、病気や怪我で暫時的に働けない人などを加えると、日本全体の現役労働者層に占める「不安定所得層・無収入層」は50%に近づくのではないかという見方もあります。

2003年の前回調査よりも非正規雇用者は3.2ポイント上昇しており、日本の労働市場で「正規雇用のポストの減少・中途採用枠の減少」が進んでいると思われます。非正社員の中で最も多いのはパートタイム22.5%で0.5ポイント低下していますが、これは結婚している専業主婦に近い立場にある女性の数(正規雇用の夫を支えるパートタイムの女性)が減少した結果ではないかとも推測できます。2位の派遣は4.7%で前回の2.0%から倍増していますが、それだけ企業が正社員での新規雇用枠を引き締めていて、「人件費のコスト」を安く抑えるために派遣社員を多く使っていることが分かります。特に、1980年代まで終身雇用・年功序列賃金の慣行を守ってきた製造業(自動車・電機)の工場で、短期契約の派遣労働者(期間工)が増えており、不安定所得層の増大に影響を与えていますね。

こういった非正規雇用者層が増大した理由として、よく「小泉-竹中の構造改革路線(規制緩和と企業減税)」が上げられますが、私はこの見方は一面的であり非正規雇用が急速に増えた最大の要因は経済のグローバル化の進展と企業の国際競争の激化だと考えています。アメリカの金融危機や自動車業の不振・リストラを見ても分かるように、いまやどんな大企業でも何がきっかけで突然経営状況が悪化して倒産するか分からない厳しい経済状況になっています。では、経済のグローバル化を止めればいいじゃないかという意見もあるでしょうが、日本の大企業と大企業の下請けをしている中小零細企業の営業利益の大半は「外需」によって生み出されているので、外国との自由貿易を無視して日本経済が活性化できる可能性はまずありません。企業が製品にコストを上乗せして「商品の値上げ」をすれば、国際競争に敗れて現在の正規雇用者がリストラされ企業そのものが倒産するリスクがあるので、企業はどうしても切り詰めやすい「人件費」を削ろうとします。

雇用保障や賞与・昇給のない非正規雇用を使って「流動性のある人件費」を削減しようとする企業の自己防衛的な経営方針が非正規雇用の比率を増やしているわけですが、仮にこの流れを止めるとすれば「現在の正規雇用の雇用保障・給与水準の切り下げ」をして完全に能力主義・成果主義で雇用を調整していくしかありません。つまり、今の正社員と同じだけの雇用保障と給与水準を維持したままでは、非正規雇用者の比率を減らすことは原理的に不可能だということですが、果たして現在の労働組合や正社員が自らの既得権益を減らして社会全体の利益のためのコストを支払う覚悟があるでしょうか。特別な専門職や熟練労働者を除いては「正規雇用者と非正規雇用者の能力上・成果上の差異」はほとんどないわけで、企業は本来であればすべての従業員を非正規雇用に近い待遇で雇用したいという考えを持っていると考えられますが、大企業の正社員の既得権益は強固なのでそう簡単に切り崩すことはできないでしょう。

しかし、正規雇用と非正規雇用の間にある「保障・給与の格差」を適正なものに埋めていくことでしか「非正規雇用の増大」を防ぐ方法はなく、「新卒採用主義・終身雇用・年功序列賃金」の雇用慣習をどこまで公正な制度に改革できるかが問われることになりそうです。トヨタの営業利益が70%減少して1兆円以上売上が減っている状況を見ても、「景気変動に応じて雇用量を調整できるという非正規雇用のメリット」を企業が手放すとは思えませんが……逆に考えれば、雇用の流動性を全体的に高めて「転職・キャリアの転向」が簡単にできる労働市場の仕組みができれば、「現時点で努力している者が報われる・雇用や職業の入り口がどの年齢や立場にも開かれる」という本来の意味での公正な雇用が作れる可能性はあると思います。

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