--.--.----:--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2008.11.1617:35

日本人の「海外臓器移植」と「コーディネイト」の問題について!

日本人の「海外臓器移植」と「コーディネイト」の問題について!

日本人では「脳死後・死後の臓器移植」に同意するドナーカードを所持している人が少なく、生体からの肝臓・腎臓・骨髄の移植に同意してくれる人も家族・親族以外にはほとんどいない。こういった臓器提供者が少ないという状況から、日本国内では「臓器移植医療を受ける機会」は非常に限定されており、海外の途上国で「相対的に安価な臓器」を求めたいという患者が増えているという。しかし、途上国の人から見て「裕福な日本人」が、「貧しい現地の人の臓器」を結果として買うという状況には、「臓器売買に関する倫理的問題」の見地から国際的に厳しい指摘がなされるようになっている。

もちろん、臓器移植医療が必要な患者の立場に立てば、海外移植は安易に否定されるべきではないし過度な法規制を敷くことが適切だともいえないわけだが、「臓器提供者の同意」さえあればどの臓器でも自由に売買・移植しても良いという「臓器の自由市場化」には一定の抑制が必要だと感じる。お金さえあれば海外に渡航して「必要な臓器」が購入できるという状況は、先進国の患者にとっては好ましい状況だが、貧しい途上国の人が安易に自らの臓器を売ってしまうというビジネスが確立してしまうことには人道上の問題が出てくるだろう。また、自らの意志と判断によって「自分の臓器」を提供するのであれば構わないという自由主義的(自己所有権的)な考え方はできても、「借金の支払・債務の履行」のために無理やりに「自分の臓器」を売らせられるという非人道的なケースが発生しないという保証はどこにもない。

日本では移植の専門医が紹介した事例と現地の事情を知るコーディネイターが紹介した事例などを合わせて、過去に少なくとも522人が心臓、肝臓、腎臓の移植を海外で受けたという統計が出ている。「人工透析」などで日常生活の不便を強いられることが多く、最も移植医療の需要が大きな臓器は腎臓である。この腎臓の海外移植は198人の日本人が受けているが、渡航先の1位は中国、2位はフィリピンで、3位はタイという風になっている。インドやパキスタンといった南アジア・中東の国々でも海外移植が行われているが、これらの開発途上国・新興国で腎臓移植が多く行われる背景には「貧困・経済生活の破綻」がある。途上国の人たちが経済生活に行き詰まると、二つある腎臓のうち一つを売って収入を得ようということになりやすいわけだが、「善意」ではなく「金銭」のために臓器を提供することは先進国の多くで法規制が行われている。

こういった途上国の人々から臓器購入を行う状況が放置されると、先進国では自国の国民には金銭的問題のために臓器を売り渡さなくても良いような法的保護をしておきながら、途上国の人々からは臓器を買っても良いというダブルスタンダードを強いているという国際的批判を受ける恐れがあるだろう。臓器移植をしなければ「生命の危険」や「生活上の問題」があるという患者にとっては、「海外移植の選択」が規制されることは困るということになるのだが、移植医療の倫理原則である「臓器提供をビジネス化しない」という規範はやはり守る必要があるのではないかと思う。仮に、臓器を売買できる市場をつくるとしても、もっと公正な市場がつくられなければ、臓器提供者の臓器が異常な安値で買われてしまい、後になって残された腎臓が病気になって後悔するといったケースも出てくるだろう。

医師を通さずに仲介業者(コーディネーター)の紹介だけで海外移植を受ける患者も多いというが、『料金体系の不透明さ・渡航先の医療水準の不明確さ・手術後のアフターケア』などに大きな問題を抱えている。理想的なのは、日本国内において臓器提供者(ドナー)が増えることだが、ドナーカードの普及が遅れていることや移植医療に無関心な文化的風潮・親族の遺体を損壊したくないという宗教感情もあって、脳死の患者や死亡後の患者の臓器が提供されるケースは極めて少ない。生命倫理的な問題や遺体からの臓器摘出を忌避する宗教観、自分の臓器を提供することへの抵抗感・不安感など、移植医療を停滞する要因は多くこれらの問題を日本国内で解決するにはかなりの時間と適正な移植医療の情報提供が必要になってくるだろう。

関連記事

テーマ : 医療・健康
ジャンル : ニュース

コメントの投稿

非公開コメント

スポンサード リンク


最近の記事
カウンター

カテゴリー
Amazon Associates

月別アーカイブ
プロフィール

東雲 遊貴

Author:東雲 遊貴
現実とウェブに溢れる膨大な情報の海から、『重要で役に立つニュース』を紹介したり、『面白くて便利な情報』を記録したりしていきます。

e-mail:noble.desire@gmail.com

最近のコメント
最近のトラックバック
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。