ネットオークションの「電子タバコ市場」は「メタボリック・シンドローム市場」の約3倍?!
ネットオークションの「電子タバコ市場」は「メタボリック・シンドローム市場」の約3倍!
昨年は、健康診断における「メタボ診断の義務化」などにより、生活習慣病(糖尿病・心疾患・脳血管性障害・高血圧)のリスクファクターとなるメタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)が注目されました。メタボになることによる健康リスクがマスメディアで繰り返し伝えられたことによって、ダイエットや健康食品、脂肪燃焼を促進するサプリメント・お茶など「メタボ関連の市場」が急速に拡大しました。「腹囲の測定」によるメタボリック・シンドロームの判断基準については、「予防医学の実証的根拠」に乏しいという批判もありますが、メタボ・ムーブメントには市場を刺激する効果があったようです。
昨年は、未成年の喫煙を防止するために導入された「taspo(タスポ)」も話題になりましたが、taspoは喫煙者に不評であり自動販売機を利用する人が大幅に減少してしまっただけでした。 たばこ自販機成人識別カードであるtaspoがもたらした効果には、「未成年者のたばこ購入防止」もありましたがそれ以上に「今までの喫煙者の自販機離れ」というのが大きかったように思います。自販機でたばこを買わずにコンビニのレジでたばこを買う人が大幅に増えて、「“ついで買い”によるコンビニの売上増加現象」が話題になり、小売業全般が不況にはまり込んでいく中で、セブンイレブンやローソンをはじめとするコンビニ事業者はかなりの増収増益となりました。
しかし、喫煙者に対する法律・税制・周囲の圧力は強まる一方であり、今後も国際的な禁煙運動の流れが変わることは考えにくいですから、今後は「禁煙グッズ・代替タバコの需要」が大幅に伸びてくると見られています。
そして、いろいろな代替タバコ商品のアイデアが出されている中で、今もっとも注目を集めているのが火を使わず煙が出ない「電子タバコ(香り・味がついている電子タバコ)」です。ネット・オークションの調査では、電子タバコ市場の大きさはメタボ市場の約3倍になるとの結果が出ているようです。
「電子タバコ」が「メタボ」の約3倍の需要を持つ新市場として安定―オークファン調査オークション一括検索・比較サイト「オークファン(Aucfan.com)」を運営する株式会社オークファンは、2008年夏季より登場した「電子タバコ」の2009年1月までのネットオークション市場を調査し、2009年1月9日、その結果を発表した。その結果、同社は、「電子タバコ」が昨年台頭した「メタボリック」市場の約3倍の需要を持つ新市場となり、今後も成長を見込めると判断した。
調査結果は、「電子タバコ」は2008年の8月にはネットオークション市場全体で「月間約200件」ほどの落札数であったが、同年9月には一気に25倍を超える「月間約5,000件」の落札数となった。その後、電子タバコ市場はテレビ・雑誌などの広告効果もあり、「月間約6,000件」の落札数を記録したが、現在は「月間約4,000件」ほどで推移しており、安定化に向かっているという。
電子タバコにはニコチンを含む本当のタバコ代替商品もあるようですが、日本では厚生労働省に認可されておらず「個人輸入の手段」以外ではニコチン入りの電子タバコは買えないようです。また、ニコチン・タールなど依存性・有害性のある化学物質が含まれている電子タバコは、日本では薬事法に抵触する恐れがあるという見解もあり、日本で売られているものはチョコレートやフルーツ、ミントなどの味・香りがつけられた電子タバコになっています。
電子タバコのコストは本物のタバコよりも安いので、将来的にニコチン入りの電子タバコが日本で認可されれば、「副流煙の出ないクリーンな電子タバコ」として相当に大きな需要が創出されると予測できます。もちろん、ニコチンを混入させるとそこにタバコ税をかけられる恐れが高いので、今と同じ値段で買うことはできなくなるでしょうが、電子タバコに装着するニコチンシートには「ニコチン濃度のレベル」があるので、禁煙治療などにも応用していくことができると考えられています。
普通に、フルーツやバニラなどの香りがついた電子タバコは、女性にも人気が出てきているようで、お菓子感覚で口にくわえて楽しむことができます。吸い込むと電子タバコの先端についているライトが赤く光る仕掛けなので、今までたばこは苦手と思っていた人でも気楽に吸うことができるので(有害物質・依存物質が含まれておらず煙も出ません)、本物のたばこよりも消費者に受け容れられる裾野は広いでしょうね。
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