新生銀行とあおぞら銀行が2010年10月に合併!
新生銀行とあおぞら銀行が2010年10月に合併!
世界的な金融危機と投資の損失によって大幅な赤字を出した『新生銀行』と『あおぞら銀行』が、2010年10月に1対1の対等合併をすることを発表しました。合併後には新生あおぞら銀行のような名前になるのでしょうか?正式な合併後の名前は発表されていませんが、合併によるメリットとしては規模の拡大や経営効率化が言われています。新生銀行とあおぞら銀行の経営・財務状況を改善するためには、顧客や預貯金・投資の増加が必要になってきますが、『使いやすいネットバンク』や『M&Aをかけた消費者金融の強み』を見込み顧客にアピールしていくことが重要になるでしょうね。
両行の合併後の総資産は約18兆円(09年3月期の合算)にもなり、国内銀行では中央三井トラスト・ホールディングスを抜いて6位へと上昇します。新生銀行の前身は旧日本長期信用銀行、あおぞら銀行の前身は旧日本債券信用銀行で、どちらもバブル崩壊後にいったん破綻して公的資金の投入を受けている長期信用銀行なのですが、今回の合併で大きな資本不足が起こった場合には再び公的資金の投入が行われる可能性もでているようです。
現在の新生銀行の社長は八城政基会長兼社長、あおぞら銀行の社長はブライアン・プリンス社長ですが、合併された後の新社長には、足利銀行(本店・宇都宮市)の前頭取の池田憲人氏(61)が就任することになっています。合併後の基本理念は『メガバンクでも地域金融機関でもないユニークかつ革新的な銀行』ということですが、現在の新生銀行のリテール向けサービスはなかなか充実しているので、サービスの質を落とさずに新規サービスや顧客志向の金融商品を開発していって欲しいと思います。
新生銀行と並んで使いやすかったネットバンクの『イーバンク銀行』のほうは、7月から銀行名が『楽天銀行』に変更されるのですが、こちらはATMのサービスが『1回目の入金でも手数料を取る』などサービスの質が悪くなってきているのが困った感じです。
楽天銀行というネーミングに変わるのは買収されたので仕方がないと思いますが、もう少し日常のサイフとして使いやすいサービスの基準を再建してくれると嬉しいのですが、楽天銀行(イーバンク銀行)の優れたところとしては即時に料金を引き落としてくれる「VISAデビットカードの機能」がありますね。VISAデビットカードはクレジットカードと同じように使えるVISAのカードなのですが、「料金を即時引き落としする」のでフリーターや自営業・無職の人でも審査なしにカードを持てるというメリットがあります。サラリーマンの人でも後払いのクレジットカードでは使いすぎるというような人は、預貯金の範囲でしか使用できないVISAデビットカードを作ってみると良いかもしれませんが、このカードを作れる銀行というのは現状ではイーバンク銀行(楽天銀行)とするが銀行を除いては余り見かけたことがないです。
新生銀行の大きな魅力の一つは、365日24時間にわたって『ATM手数料が無料』ということなので、この辺の顧客サービスの品質は維持して欲しいと思うのですが、経営状況が悪化してくると新たな収益源としてATM手数料に目がいきやすくなるというのはあるかもしれませんね。後、株式投資や投資信託などのサービスも使いやすいといえば使いやすく、手数料の小さいインデックスの投信などは今が買い時である感じもします。長期的視点で見ると、日本の銀行業ではATMの手数料を平日にも取るというのは不人気の原因になるので、できるだけ定期預金や投資信託のような金融サービスのほうで収益をあげるほうが良いのではないかと思いますが。
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