ゴールドマン・サックスの営業利益が65%増の34億3500万ドルで過去最高に!
ゴールドマン・サックスの営業利益が65%増の34億3500万ドルで過去最高に!
昨年にリーマン・ブラザーズが経営破綻してから、投資銀行・証券会社の業績が急速に悪化して、金融危機が深刻化していました。しかし、ゴールドマン・サックスが四半期ベースで2期連続の大幅黒字を出して、アメリカの金融業界に少しだけ明るい材料が出てきています。ゴールドマン・サックス以外のシティバンク・グループやバンク・オブ・アメリカなどはまだ経営状況がかなり悪いままなので、アメリカの金融システムの再建にはほど遠い状態ですが、米国最大の証券会社であるゴールドマン・サックスが持ち直してきていますね。
ゴールドマン・サックスが14日に発表した2009年第2四半期(4~6月)の決算は、営業利益が34億3500万ドル(約3200億円)にものぼり、急速に業績回復の動きが見られます。前年の同四半期に比べると65%も営業利益が増加しており、ゴールドマン・サックスの復調ぶりを伺わせるわけですが、世界市場の投資熱が冷え込む中でこれだけ利益を上げているというのは驚かされます。
この決算の数字は、アナリストやマスメディアの市場予想よりも約40%高かったということですが、米国の金融機能を何とか回復させて、少しでも早く企業利益と株価が上がってくることを期待したいところです。ゴールドマン・サックスの短期投資(債券・為替)のトレーディングのパフォーマンスは高いのですが、今回の好業績には大手の株式の引き受けなども影響しているようで、この後も順調に利益を上げられるかどうかは先進国と新興国の投資市場の回復ぶりにかかっていますね。
4~6月期は最終利益と純営業収益が四半期ベースで過去最高となっており、政府から借りていた借金も全額の返済を既に終えています。サブプライムローンの債務不履行などが絡んだ昨年の金融危機の折には、世界最大の証券会社であるゴールドマン・サックスも経営危機に陥っていて破綻が懸念されていましたが、上手く自己再建して経営体制の立て直しができてきた感じです。
収入から金利費用などを引いた粗利益は137億6100万ドルで前年同期比46%増になっています。住宅ローン関連の収益やデリバティブの商品取引も回復の兆しを見せているようですが、日本の立場からすると為替相場で円高ドル安に傾きすぎているのが少し気になるところです。アメリカの失業率の高さやドルの国際的信任の低下を考えると、当面は円買いに走る外国人投資家などが増えると予測されますから、円高の基調が変わることは当面なさそうですが、100円近くまで円安にならないと外需依存の『日本の輸出産業(自動車・電機・鉄鋼など)』は厳しいかもしれません。
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